持ち家派VS賃貸派
昔々、宅地建物取引主任者(当時はそう呼ばれていました)として不動産会社に勤めていたいことがありました。その頃から盛んに語られていましたが、今も話題に上る事も多く、昨日もネットサーフィンをしていた折、見つけてしまいました。
持ち家? 賃貸?
その記事は、慌てて家を買うな!資産価値が下がる可能性が大きい。家に縛られて自由がきかない。現代において家は負の資産であるetc…持ち家について批判的なご意見でしたが。
家を持つことのデメリットとして、確かに購入した家からは簡単には引っ越せません。売却しようとしても、新築で買ったのであれば購入価格より高く売れることはまずありません。物価が上がっても給与が増えなければ住宅ローンは重くのしかかってくるかもしれません。相続が発生した場合、相続人の人数や他の諸状況により簡単には換金できない可能性もあります。
でも、一番のメリットを考えると、やはり私は持ち家派です。何が一番のメリットかと言いますと、自分の持ち物である以上、いつまでもそこに住むことができるということです。歳を取ると家を借りるのも簡単ではありません。長年住んでいたからといって、そのままずっと住み続ける事ができるとは限らないのです。
一つには家の老朽化。古くなってくればメンテナンスの必要も出てきます。だからといって家賃を上げるのも難しい。気心の知れた大家さんだったとしても、その大家さんが子世代に移ってしまえば、古い家は潰して、新しく今流行りの●●建託で家を建てようとするかもしれません。賃貸住宅はあくまで契約ですから、契約満了後貸す・貸さないは大家さんの気持ち次第なのです。高齢になってから新たに家を探すのは簡単ではありません。金額の問題ではありません。一番は「孤独死」の問題なんです。
借りたいと思っても、間に入る管理会社(不動産会社)が大家さんに話を通すこともなく申し込みを却下することも少なからずあると聞いています。公営住宅に入居するという選択肢もありますが、空きのある公営住宅はほぼほぼ駅から遠い不便な場所にあります。足腰弱って運転免許も返納してしまうと、本当に外に出なくなってしまい弱る一方だと言われます。
あくまで私個人の意見ではありますが、私は持ち家派です。高齢になって維持が大変だと思えたら、売却して小さなマンションの1室を買う、でも良いし、ケア付マンションの権利を買う、でも良いと思います。或いは子供夫婦と同居でも良いですが、遠慮のない娘夫婦でなくても、お嫁さんともお互いに気を使って良い距離感で暮らせる息子夫婦も良いらしいですよ。
